ボリュームの都合で削ることになった部分のシナリオを発見しました!
せっかくなのでちょっと出してみようかな…貧乏性ハァハァ、というブツです

修業旅行最終日(というかxxxの翌)朝のちょっとした1コマです
ネタバレ有りなのでご注意ください

南部受けルートのみになります。
攻めルートを書くまえに削りが決定したのでした。
南部攻めお好みの方すみませんです。

しかしCD−ROMならではの要因ですね、今やDVD大容量〜。


スクロールで全部見ることができますが
各キャラへのショートカットは以下からどうぞ

 ルート滝
 ルート松浦
 ルート瀬永
 ルート春木
 ルート千家


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■ルート滝

 気が付いたら。
 朝だった。

南部
「………。」

 既に部屋には、オレの他には誰も居らず。
 布団もきっちり畳まれている。

南部
「…?」

 ぼうっとした頭で、周囲を見回すと。
 ちゃぶ台の上に、一枚の紙が置いてあるのが目に入った。

『食堂に行ってるね。起きられたら来て。』

 文章からして、松浦だろうか。
 みんなして、先に飯行っちまったのか…。
 オレはもそもそと制服に着替えると、おぼつかない足取りで部屋を出た。

/** 食堂 **/


「おー!起きたのか、こっちこっち!」

 食堂に入ると、まだ配膳されてからそれほど経ってはいないようで。
 飯が山盛りに盛られた茶碗を持った滝が。
 オレを見つけるなり、それを机に放り出して、オレの方へと駆け寄って来る。
 オレはそんな滝に連れられるようにしながら、のろのろと皆の居る席へと近付いて。
 空いていた滝の隣の椅子を引きながら、声を掛けた。

南部
「お"は"よ"う"」

 瞬間。
 自分を含め。
 その場にいた全員が。
 オレの声に固まった。

松浦
「どうしたの南部!?酷い声!」

瀬永
「…まったく、
 旅行の最後ではしゃぎ過ぎたな。」

南部
「…ぅ"…?」


「うっわ、無理すんなよ!?
 スッゲー目とか腫れてるし。
 やっぱまだ寝てた方が
 いいんじゃねーの?」

 滝が慌てたようにオレの顔を覗き込んで、オロオロと心配そうに言う。

南部
「無理ってな"に"が…。」

松浦
「昨日、ボクたちが部屋戻ったあとに、
 滝に抱えられるようにして
 戻ってきたでしょ。」

瀬永
「そのままダルイといって、
 夕食も取らずに就寝しただろう。」

松浦
「覚えてない?」

南部
「え"…。」

 言われてオレは、のろのろと滝を見上げる。
 何…?
 滝…?
 そんなオレの頭を、ふいに滝はガシっと抱え込むと。


「分かってたのに…
 つい、やっぱ、その…
 突っ込んで、ごめん…」

南部
「う"…」

 オレだけに聞こえる声で、そっとそう囁く。
 突っ込…。
 その言葉に。

南部
「……っ!!−−−!!!」

 オレは唐突に。
 昨日の出来事を。
 初めから終わりまで鮮明かつ詳細に逐一全て!
 思い出すのと同時に、思いっくそ顔から火を吹いた。

南部
「ばな"ぜ!!」


「やだっ。」

 思い切り滝を振り払うが、滝はオレから離れようとしない。

松浦
「あれー、やっぱり二人とも、
 ケンカでもしたの?」

瀬永
「おおかた、手加減もせずに
 首でも絞めたんだろう。バカなことを。」

南部
「ぅ"…いや"…これは…っ」

 まさか。
 滝に突っ込まれて、泣き叫んで、喉が枯れました。
 とも言えず。
 オレはただ真っ赤になって、滝を引き剥がそうとするのだが。
 当の滝は、頑としてオレから離れようとはせず。

瀬永
「そこで諍われては迷惑だ、
 やるなら部屋でやれ。」

松浦
「それにほら、
 滝は仲直りしたいみたいだよ?
 南部意地張ってないで、
 ちゃんと滝と仲直りしなよ。」


「そーだぞ、意地張ってねーで、
 痛いとか辛いとかは
 ちゃんと言ってくれよ。」


「そしたら、
 出来るだけ負担にならないように
 オレが…。」

 松浦と瀬永の言葉に。
 途端に、ここぞとばかりに滝が周りにも聞こえるような声でそんなことを言い出しやがるもんで。

南部
「う"、う"る"せ"ぇな"!!
 そんなんじゃねっ…ゲホッ…ねぇ!!」

 おかげでオレは。
 枯れた喉で、食堂中に響く怒鳴り声を上げるはめになった。

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■ルート松浦

 気が付いたら。
 朝だった。

南部
「………。」

 既に部屋には、オレの他には誰も居らず。
 布団もきっちり畳まれている。

南部
「…?」

 ぼうっとした頭で、周囲を見回すと。
 卓袱台の上に、一枚の紙が置いてあるのが目に入った。

『食堂に行ってるね。起きられたら来て。』

 文章からして、松浦だろうか。
 みんなして、先に飯行っちまったのか…。
 オレはもそもそと制服に着替えると、おぼつかない足取りで部屋を出た。

/** 食堂 **/


「おー!起きたのか、こっちこっち!」

 食堂に入ると、まだ配膳されてからそれほど経ってはいないようで。
 飯が山盛りに盛られた茶碗を持った滝が、オレを見つけて手を振る。
 オレはのろのろとその席へと近付いて。
 空いていた松浦の隣の椅子を引きながら、声を掛けた。

南部
「お"は"よ"う"」

 瞬間。
 自分を含め。
 その場にいた全員が。
 オレの声に固まった。


「うっわ、無理すんなよ!?
 スッゲー目とか腫れてるし。
 やっぱまだ寝てた方が
 いいんじゃねーの?」

南部
「…ぅ"…?」

瀬永
「…まったく、
 旅行の最後ではしゃぎ過ぎたな。」

南部
「はしゃぐってな"に"が…。」

瀬永
「昨晩、夕食ギリギリで
 松浦と買い物から戻って来たかと
 思ったら。」

瀬永
「ダルイといって、
 夕食も取らずにそのまま
 就寝しただろう。」

南部
「え"…。」

 言われてオレは、のろのろと松浦を見下ろす。
 何…?
 松浦と…買い物?
 だがそのとき既に、松浦は立ち上がってオレの額に手をあてていて。

松浦
「ごめんね、結構慣らしたんだけど…
 やっぱり負担かかったみたいだね。」

南部
「う"…」

 オレだけに聞こえる声で、そっとそう囁いた。
 そして、額にあてられたのとは違うもう一方の手が腰に回されて。
 その手が、優しくさするように…腰から臀部へと下りてくる感触に。

南部
「……っ!!−−−!!!」

 オレは唐突に。
 昨日の出来事を。
 初めから終わりまで鮮明かつ詳細に逐一全て!
 思い出すのと同時に、松浦の両肩掴んで引き剥がすと。
 思いっくそ顔から火を吹いた。

松浦
「顔…紅いね。
 やっぱり熱あるみたい、
 もう少し寝てなよ。」


「具合悪くて帰れねぇとかなったら、
 末代まで語られっぞー?」

瀬永
「無理して参加すれば、
 他の者にも迷惑になるしな。」

南部
「ぅ"…いや"…これは…っ」

 まさか。
 松浦に舐めまわされた挙句、突っ込まれて。
 泣き喚いて、喉が枯れました。
 とも言えず。

松浦
「部屋まで送るね。
 お腹空いてるなら、
 先生に相談して…
 部屋まで持っていくから。」

南部
「い"や"…オレは…。」

松浦
「いいね?」

 送るとか言って。
 んな廊下とかを、松浦と二人きりで歩くなんざ…。
 今のオレには、拷問に近い。
 あんな…醜態晒したあとで。
 いったい、どんな顔すりゃ良いって言うんだ!?


「そうしろよ、新幹線の中で体調崩して
 ゲロったらしんどいぜー。」

南部
「た"き"…」

 滝…てめぇ余計なこと言ってんじゃねぇ!
 と、逆恨み気味に思いながらも。

松浦
「いいね?」

 ニッコリと笑って念を押す、松浦の無言の迫力に耐え切れず。
 オレは半ば引き摺られるようにしながら、異常に長い数分間を味合わされるはめになった。

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■ルート瀬永

 気が付いたら。
 朝だった。

南部
「………。」

 既に部屋には、オレの他には誰も居らず。
 布団もきっちり畳まれている。

南部
「…?」

 ぼうっとした頭で、周囲を見回すと。
 ちゃぶ台の上に、一枚の紙が置いてあるのが目に入った。

『食堂に行ってるね。起きられたら来て。』

 文章からして、松浦だろうか。
 みんなして、先に飯行っちまったのか…。
 オレはもそもそと制服に着替えると、おぼつかない足取りで部屋を出た。

/** 食堂 **/


「おー!起きたのか、こっちこっち!」

 食堂に入ると、まだ配膳されてからそれほど経ってはいないようで。
 飯が山盛りに盛られた茶碗を持った滝が、オレを見つけて手を振る。
 オレはのろのろとその席へと近付いて。
 空いていた瀬永の隣の椅子を引きながら、声を掛けた。

南部
「お"は"よ"う"」

 瞬間。
 自分を含め。
 その場にいた全員が、オレの声に固まった。

松浦
「どうしたの南部!?酷い声!」

南部
「…ぅ"…?」


「うっわ、無理すんなよ!?
 スッゲー目とか腫れてるし。
 やっぱまだ
 寝てた方がいいんじゃねーの?」

南部
「無理ってな"に"が…。」

松浦
「突然、酷い熱出したって…
 瀬永から聞いたよ?」

松浦
「昨日もボクたちが部屋戻ったあとに、
 瀬永に抱えられて戻ってきたでしょ。
 覚えてない?」

南部
「え"…。」

 言われてオレは、のろのろと瀬永を見下ろす。
 何…?
 瀬永…?
 オレが見下ろす中、瀬永はゆっくりと立ち上がって、オレの首へと手をあてると。

瀬永
「泣かせ過ぎたな…。扁桃腺が腫れたか。」

南部
「う"…」

 オレだけに聞こえる声で、そっとそう囁く。
 その手が、ツ…と。
 首を撫で下ろす感触に、無意識に体が、震えて。

南部
「……っ!!−−−!!!」

 オレは唐突に。
 昨日の出来事を。
 初めから終わりまで鮮明かつ詳細に逐一全て!
 思い出すのと同時に、思いっくそ顔から火を吹いた。

松浦
「ほらー、顔紅くなってきた!
 やっぱり熱あるよ、もう少し寝てなよ。」


「具合悪くて帰れねぇとかなったら、
 末代まで語られっぞー?」

南部
「ぅ"…いや"…これは…っ」

 まさか。
 瀬永に縛られて、突っ込まれて、泣き叫んで喉が枯れました。
 とも言えず。
 オレはギクシャクと、瀬永を仰ぎ見る。
 だが、当の瀬永は何を思ったのか。

瀬永
「…熱も出たな。
 担任には言っておくから、
 午前中の見学はやめておけ。」

 恥も外聞も無く。
 オレの額へと、額をつけるようにしながら。
 そんなことを言いやがるのでっ!!


「あらー?なんかそこ、
 イイ雰囲気出てるジャーン。」

松浦
「体調が悪いときに優しくされると、
 ほだされちゃうよねぇ。」

 途端に、ここぞとばかりに滝と松浦が囃し立てて来て。

南部
「う"、う"る"せ"ぇな"!!
 そんなんじゃねっ…ゲホッ…ねぇ!!」

 おかげでオレは。
 枯れた喉で、食堂中に響く怒鳴り声を上げるはめになった。

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■ルート春木

 気が付いたら。
 朝だった。

南部
「………。」

 しかもなんか、微妙な違和感。
 のそのそと起き上がって周囲を見回したオレは。

南部
「…?」

 普段使ってる部屋より、広い間取りと。
 部屋の隅に置かれた救急箱で。
 ここが、春木の部屋であることに気付いた。

南部
「……。」

 それにしても何つうか、腹減ったな…。
 部屋の壁にある時計を見れば、既に朝食の時間は過ぎている。
 オレはもそもそと布団から這い出すと。
 枕もとに畳んであった上着を引っ掛けて、部屋を出た。

/** 食堂 **/


「おー!起きたのか、こっちこっち!」

 食堂に入ると、まだ配膳されてからそれほど経ってはいないようで。
 飯が山盛りに盛られた茶碗を持った滝が、オレを見つけて手を振る。
 オレはのろのろとその席へと近付いて。
 空いていた椅子を引きながら、声を掛けた。

南部
「お"は"よ"う"」

 瞬間。
 自分を含め。
 その場にいた全員が、オレの声に固まった。

松浦
「どうしたの南部!?酷い声!」

南部
「…ぅ"…?」


「うっわ、無理すんなよ!?
 スッゲー目とか腫れてるし。
 やっぱまだ
 寝てた方がいいんじゃねーの?」

南部
「無理ってな"に"が…。」

瀬永
「急に体調を崩したと言って、
 先生に抱えられるようにして
 帰って来ただろう。」

瀬永
「そのまま救護室で寝たはずだが…
 覚えていないのか?」

南部
「え"…。」

 オレが…春木と…何だって?
 そうだ、高野に呼び出されてそれで…。
 それで…っ!

松浦
「ボク、とりあえず先生呼んでくるね、
 ちょっと待ってて。」

南部
「ぢょ、ぢょっどまで!!」

 唐突に全てを思い出したオレは。
 慌てて松浦を引き止めるが、間に合わず。
 松浦と並ぶようにして、春木が歩いて来る。
 その顔を正視できずに、オレは咄嗟に俯いた。

松浦
「ほらー、さっきより
 顔紅くなってるじゃない!
 やっぱり熱あるよ、もう少し寝てなよ。」


「具合悪くて帰れねぇとかなったら、
 末代まで語られっぞー?」

瀬永
「無理して参加すれば、
 他の者にも迷惑になるしな。」

南部
「ぅ"…いや"…これは…っ」

 まさか。
 高野に妙な薬を飲まされて。
 春木にイカされまくって、突っ込まれてよがった挙句、喉が枯れました…とは。
 とても言えず。
 オレはただ俯いて、だらだらと脂汗を流した。

春木
「…。」

 春木はオレの真正面に、しばらく無言のまま立っていたが。

春木
「…もう少し寝ていろ。」

 そう言うと。
 突如、ひょいとオレの体を持ち上げて。
 米俵でも担ぐような格好で肩に担ぎ上げた。

南部
「※!?◎△X■!!」

 あまりの出来事に。
 思わずオレは、自分でも意味不明な叫びを上げて。
 春木の肩から降りようと、激しく抵抗するものの。

春木
「食事はあとで、別に運んでやる。」

 春木はそれをものともせず、そのまま食堂の外へと歩き出す。


「あらー…これは別の意味で
 末代まえ語られちゃいますなぁー。」

松浦
「大丈夫、人の噂も七十五日だから。
 夏休みまでの辛抱ってことだよー。」

 途端に、ここぞとばかりに滝と松浦が囃し立てて来て。

南部
「でめ"ぇら"!!
 お"も"じろ"がって"…ゲホッ…
 でん"じゃね"ぇ!!」

 おかげでオレは。
 枯れた喉で、食堂中に響く怒鳴り声を上げるはめになった。

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■ルート千家

 気が付いたら。
 朝だった。

南部
「………。」

 既に部屋には、オレの他には誰も居らず。
 布団もきっちり畳まれている。

南部
「…?」

 ぼうっとした頭で、周囲を見回すと。
 ちゃぶ台の上に、一枚の紙が置いてあるのが目に入った。

『食堂に行ってるね。起きられたら来て。』

 文章からして、松浦だろうか。
 みんなして、先に飯行っちまったのか…。
 オレはもそもそと制服に着替えると、おぼつかない足取りで部屋を出た。

/** 食堂 **/


「おー!起きたのか、こっちこっち!」


 食堂に入ると、まだ配膳されてからそれほど経ってはいないようで。
 飯が山盛りに盛られた茶碗を持った滝が、オレを見つけて手を振る。
 オレはのろのろとその席へと近付いて。
 空いていた椅子を引きながら、声を掛けた。

南部
「お"は"よ"う"」

 瞬間。
 自分を含め。
 その場にいた全員が、オレの声に固まった。

松浦
「どうしたの南部!?酷い声!」

瀬永
「…まったく、
 旅行の最後ではしゃぎ過ぎたな。」

南部
「…ぅ"…?」


「うっわ、無理すんなよ!?
 スッゲー目とか腫れてるし。
 やっぱまだ
 寝てた方がいいんじゃねーの?」

南部
「無理ってな"に"が…。」

松浦
「突然、酷い熱出したって…
 雪成君から聞いたよ?
 タクシーで雪成君に送られて
 ホテルまで戻って来たでしょ。」

瀬永
「そのままダルイといって、
 夕食も取らずに就寝しただろう。」

松浦
「覚えてない?」

南部
「え"…。」

 言われてオレは。
 唐突に。
 昨日の出来事を。
 初めから終わりまで鮮明かつ詳細に逐一全て!
 思い出すのと同時に、思いっくそ顔から火を吹いた。

松浦
「ほらー、顔紅くなってきた!
 やっぱり熱あるよ、もう少し寝てなよ。」


「具合悪くて帰れねぇとかなったら、
 末代まで語られっぞー?」

瀬永
「無理して参加すれば、
 他の者にも迷惑になるしな。」

南部
「ぅ"…いや"…これは…っ」

 まさか。
 雪成に舐められたり、妙なもの突っ込まれたりした挙句。
 泣き叫んで、喉が枯れました。
 とも言えず。
 オレはギクシャクと頷くと。
 くるりと回れ右をして、カクカクと妙な歩みで部屋まで戻った。

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